障がい者雇用の業務の切り出し方 ―「任せられる仕事がない」と感じたときの4ステップ

障がい者雇用の業務の切り出し方

「障がいのある方を採用したいけれど、任せられる仕事があるか分からない」
障がい者雇用を進めるとき、多くの企業が最初にぶつかるのが、この悩みではないでしょうか。

この記事では、「できる前提」ではなく「できないこともある前提」で仕事を組み立てるという考え方と、業務の切り出し方の具体的な手順をご紹介します。

「できる前提」で仕事を渡すと、誰かが疲れてしまう

仕事を任せるとき、私たちは無意識に「これくらいはできるだろう」という前提を置いています。電話を取りながらメモを取る、状況を見て優先順位を変える、あいまいな指示から意図をくみ取る。多くの職場で当たり前とされていることです。

しかし、障がい特性によっては、こうした「当たり前」がとても難しいことがあります。「できる前提」のまま仕事を渡すと、うまくいかなかったときに、本人は「自分はダメだ」と自信を失い、周りの社員はフォローに追われて疲れてしまいます。

「できないこともある」を前提にすると見えてくるもの

当協会がおすすめしているのは、「できないこともある」を前提に、仕事を組み立て直すという考え方です。これは、期待しないという意味ではありません。苦手なことを無理に克服させるのではなく、苦手なことは避けられる形にし、得意なことに集中できるようにする、という発想です。

本人にとっても、周りにとっても、そのほうが長く続けられる働き方になります。

業務の切り出し方 4つのステップ

作業の特徴を整理する表の例

切り出した仕事を「任せきり」にしない

業務を切り出したら、それで終わりではありません。最初のうちは、作業の区切りごとに確認するタイミングを決めておくと、ミスが小さいうちに気づくことができます。また、手順書や完成見本を用意しておくと、本人が迷ったときに一人で確認できます。

切り出しは、職場全体の働き方を見直すきっかけにもなる

業務の切り出しは、障がいのある社員のためだけのものではありません。仕事を細かく書き出してみると、「この作業は誰がやっても同じ手順でできる」「この作業のために、専門職の時間が取られている」といった、職場全体の課題が見えてくることがあります。切り出した作業を障がいのある社員が担うことで、周りの社員が本来の業務に集中できるようになった、という企業も少なくありません。

土台になるのは「特性への理解」

どの作業を切り出せばよいかは、本人の特性が分かっていなければ判断できません。「障がいがあるから簡単な仕事を」という決め方では、本人の力を生かしきれず、かえってやりがいを奪ってしまうこともあります。

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